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岡沢亮 contact: boiledend0320[@]gmail.com http://researchmap.jp/ryookazawa

『ナイスガイズ!』と『スイスアーミーマン』

映画

今年観た映画では『ナイスガイズ!』と『スイスアーミーマン』が非常によかった。前者は2月18日に日本公開、後者はよく知らないがamazonでDVDなど買えるのでぜひ。

『ナイスガイズ!』は探偵もののバディ・ムービーで、大変に愚かでアホなライアン・ゴズリングが観られるので素晴らしい。『LAヴァイス』を3倍速にして面白くした感じ。

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『スイスアーミーマン』は自殺を試みていたポール・ダノが、喋れたりジェットスキーになったり体から水や銃弾を出せたりする便利な死体(ダニエル・ラドクリフ)に出会い、よくわからないが歴とした友情が生まれてくるいわばボディ・ムービー。

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この映画の最終盤はかなり異様なのだが、特に凄まじいところは2つある。

1つは、そもそも設定は圧倒的に荒唐無稽だし、その設定を受け入れたとしてもそれまでの物語の展開はかなり強引であるにもかかわらず、最終的な「救い」だけは紛れもなく完全に本物だということだ。

もう1つは、途中多くのシーンで繰り広げられるポール・ダノと死体との遊びは、観客としては「これは幻想(や何かの象徴)なのではないか?」と思わざるを得ないのだけれど、そのような見方はこの映画では許されないことが、明確に示されることだ(この点で、主人公の妄想やラストシーンが逐一象徴的な意味を持っている『バードマン』と対照的だ)。

この映画を観終わった人の多くは、なぜこんなものを観てこれほどまでに感動しているのか、自分でもしばらくのあいだよくわからないだろうし、その不可解さはとても心地よいものだと思う。